一条工務店の家のWi-Fiは自分で作った|Ubiquiti Dream Machine SE + U7 Proを1年半使った結果
我が家のWi-Fiルーターは、家電量販店で買った市販品ではありません。Ubiquiti(ユビキティ)というアメリカのネットワーク機器メーカーの、Dream Machine Special EditionとアクセスポイントU7 Proという構成です。
きっかけはWi-Fiではなく、防犯カメラでした。この記事では、なぜこの構成にたどり着いたのか、実際の接続経路と費用、光2ギガ契約でどれくらいの速度が出ているのか、そして1年半使った感想を紹介します。
この記事でわかること
- 防犯カメラ探しからUbiquitiにたどり着いた経緯
- Dream Machine SE+U7 Proの構成・接続経路(電源・配線の実際)
- 光2ギガ契約でのLDK実測速度(下り647〜777Mbps)
- ネットワーク部分の費用(実額・約15.3万円)
- 1年半使って感じた良かった点と正直な弱点
結論を先に
LDK(アクセスポイント設置場所)での実測は、下り647〜777Mbps・上り646〜777Mbps。レイテンシは8〜14ミリ秒でした。MacBook Pro(14インチ・M1 Pro)とiPhone 17の2台で測定し、どちらも同水準です。
iPhone3台・Mac2台・iPad1台・HomePod4台(mini含む)に加えて、Philips HueやSwitchBot、玄関ドアのスマートロックなどのハブ類が数台つながっていますが、どの部屋でも問題なく通信できています。
きっかけは防犯カメラだった
妻から「防犯カメラを設置したい」と言われたのが始まりです。
一条工務店のオプションにも防犯カメラ(Panasonic製のワイヤレスカメラ)はありましたが、解像度は640×480(約31万画素)でした。後に導入したG5 Proは3840×2160(4K・約830万画素)で、画素数にして約27倍の差があります。スマホでどこからでも録画映像を確認でき、敷地内に人が侵入するなど設定したアクションが起きた際にすぐ通知が来る点も、妻が求めていた条件には足りませんでした。
代わりのカメラを探すうちにたどり着いたのがUbiquitiでした。創業者のRobert Pera氏はAppleでWi-Fi機器のエンジニアをしていた人物で、製品のデザインや思想にどこかApple製品に通じるものがあり、Apple好きの私はそこに惹かれました。
調べてみると、Ubiquitiはカメラだけでなくルーターやアクセスポイントも作っており、1つのアプリで一元管理できることが分かりました。それなら家のネットワークごと統一してしまおう、と決めたのがこの構成の始まりです。
※防犯カメラ本体の話は、別の記事で詳しく書く予定です。この記事ではネットワーク部分に絞ります。
導入した機材と費用
ネットワーク部分の機材と実際の購入価格です。
| 品目 | 購入時期 | 価格 |
|---|---|---|
| Dream Machine Special Edition(本体) | 2024年6月 | ¥94,800 |
| AP U7 Pro(アクセスポイント) | 2024年9月 | ¥36,900 |
| APアームマウント | 2024年10月 | ¥5,200 |
| UniFi PoE+アダプター(30W) | 2025年2月 | ¥2,280 |
| Etherlightingパッチケーブル 1m | 2025年2月 | ¥1,100 |
| Etherlightingパッチケーブル 0.3m | 2025年2月 | ¥900 |
| SFP+→RJ45アダプター(UACC-CM-RJ45-MG) | 2025年3月 | ¥11,700 |
合計:約15.3万円
市販の高性能ルーターなら2〜3万円で買えることを考えると、正直かなり高い買い物です。それでも選んだ理由は後述します。
Dream Machine SEは、情報ボックスと同じ物入内にある自在棚の上に置いています。各部屋への空配管・LAN配線はすべて情報ボックスに集まってくるので、その情報ボックスがある物入をルーターの置き場所に選びました。
接続経路:ニッチのLAN口はAPのために作った
アクセスポイントU7 Proは、LDKの壁の上部に設置しています。設置場所は、家づくり中に計画した「リモコンニッチ上部のコンセント+LAN一体型プレート」のすぐ上です。
実は、このLAN口は最初からUbiquitiのアクセスポイントを取り付けるために計画したものです。ニッチを計画していた時点ではどの機種にするかまでは決めていませんでしたが、「ここにUbiquitiのAPを付ける」ことは決まっていました。
接続経路はこうなっています。
Dream Machine SEのSFP+ポート → SFP+→RJ45アダプター → PoE+アダプター(ここで給電) → 宅内LAN配線(CAT6A) → ニッチ上部のLAN口 → U7 Pro

U7 ProはPoE(LANケーブル1本で電源と信号を送る仕組み)で動くので、アクセスポイント側にコンセントは不要です。設計段階で「AP設置用」と目的を決めてCAT6Aの実配線を通しておいたので、後から配線を露出させて引き回すことなく、壁のLAN口1つでスッキリ設置できています。
このLAN口の計画については別記事で詳しく書いています:一条工務店のリモコンニッチ、高さと中身はこう決めた
ひとつ細かい話ですが、Dream Machine SEとU7 Proを2.5GbEでリンクさせるには、SFP+→RJ45アダプターの選定に注意が必要です。私はUbiquitiのサポートに問い合わせて、1/2.5/5/10Gbpsのスループットに対応する「UACC-CM-RJ45-MG」を指定してもらいました。
実測速度
- 契約回線:光2ギガ
- 測定場所:LDK(U7 Pro設置場所の近く)
- 測定方法:Googleのインターネット速度テスト
| 測定端末 | 下り | 上り | レイテンシ |
|---|---|---|---|
| MacBook Pro 14インチ(M1 Pro・2021) | 647.7Mbps | 646.6Mbps | 8ms |
| iPhone 17 | 776.9Mbps | 777.1Mbps | 14ms |
iPhoneの方が130Mbpsほど速いのは、対応するWi-Fi規格の差だと考えられます。U7 ProはWi-Fi 7対応のアクセスポイントで、iPhone 17はWi-Fi 7に対応している一方、2021年モデルのMacBook ProはWi-Fi 6までの対応です。
2ギガ契約に対して700Mbps前後というのは「理論値には遠い」と感じるかもしれませんが、Wi-Fi経由の実測としては十分速い水準です。複数端末の同時利用でも詰まりを感じたことはありません。
サポートに実際に聞いてみた
導入の過程で、Ubiquitiの公式サポートに日本語で問い合わせをしました。実際にあったやり取りを2つ紹介します。
- U7 Pro用アームマウントの互換性:U7 Proを発売直後に購入したところ、壁付け用アームマウントの対応表にU7 Proの記載がなく、対応しているのか問い合わせました。回答は「販売中です」とのことで、対応製品ページを案内してもらえました。
- 2.5GbE接続の方法:Dream Machine SEのSFP+ポートからU7 Proへ2.5GbEで接続できるか、構成を書いて確認しました。「可能。ただしSFP+→RJ45アダプターはUACC-CM-RJ45-MGを選ぶ必要がある」と、型番まで指定した回答をもらえました。
海外メーカーですが、日本語での問い合わせに数日で具体的な回答が返ってきます。この点は導入前の不安が良い意味で裏切られたところでした。
1年半使って良かった点

- どの部屋でも快適に使える。平屋の間取り全体をU7 Pro 1台でカバーできています
- 多数の端末を同時接続しても安定。スマホ・PC・タブレット・スマートスピーカー・各種スマートホームのハブ類を合わせて常時十数台つながっていますが、不調を感じたことがありません
- ゲスト用Wi-Fiが簡単に作れる。来客用に、家のネットワークとは分離したSSIDを発行できます
- アプリで一元管理できる。上のように24時間のフロー数(処理27,204件・エラー525件)、ISPの健全性、5GHz帯のAP配置密度まで一つのアプリでまとめて確認できます
正直な弱点
- 価格が高い。ネットワーク部分だけで約15.3万円。市販ルーターの5倍以上です
- 見た目が変わっている。U7 Proは白い円盤状の機器を壁の高い位置に付ける形になるので、来客に「これ何?」とよく聞かれます
こんな人は注意
- 「つながればいい」という人には明らかにオーバースペックです。市販の1〜3万円のルーターで十分な家庭は多いはずです
- 初期設定はアプリ主導で親切ですが、SFP+ポートやPoEといった用語に抵抗がない人向けではあります
- 宅内LAN配線(空配管・情報ボックス)が家づくりの段階で計画されていることが前提の構成です。これから建てる人は、配線計画の段階で考えておくと選択肢が広がります
まとめ
- 防犯カメラ探しが入口で、家のネットワークごとUbiquitiに統一した
- 光2ギガ契約でLDK実測 下り647〜777Mbps・上り646〜777Mbps
- ネットワーク部分の費用は約15.3万円。高いが、1年半使って不満はほぼない
- ニッチ上部のLAN口は最初からAP設置用に計画したもので、計画通り給電・信号経路として機能している
FAQ
Q. 一条工務店の家に、ネット環境は標準で付いてくる?
A. 我が家の場合、ルーターやアクセスポイントは付いてきませんでした。宅内のLAN配線(情報ボックス・各部屋への配管)は打ち合わせで決めますが、その先につなぐ機器は施主が自分で用意する部分です。
Q. Dream Machine SEのような機器は必要?
A. ほとんどの家庭には不要だと思います。我が家は防犯カメラを含めてUbiquitiで統一したかったのでこの構成にしましたが、Wi-Fiだけが目的なら市販のメッシュWi-Fiで十分なケースが多いはずです。
Q. 賃貸やこれから建てる家でも参考になる?
A. この構成は宅内LAN配線が前提なので、賃貸には向きません。これから建てる人には「情報ボックスの位置」「各部屋への空配管・LAN配線」を打ち合わせ段階で決めておくことをおすすめします。