一条工務店のリモコンニッチ、高さと中身はこう決めた|上部のコンセント・LANにWi-Fiアクセスポイントを設置
我が家のLDKには、インターホンやエコキュートのリモコンを1か所に集めたニッチがあります。そしてニッチのすぐ上の壁には、Wi-Fiのアクセスポイントを付けています。
いわゆる「リモコンニッチ」ですが、最初から図面にあったわけではありません。もともと別の用途を予定していた壁を、打ち合わせの途中で「ここ、ニッチにできませんか?」と聞いたのが始まりです。そこからマグネットボードの断念、リモコンの高さ決め、上棟後の設計変更まで、想像以上にいろいろありました。
この記事では、我が家のリモコンニッチが完成するまでの実際のやり取りと、1年半住んだ今の使い勝手を時系列で書きます。
この記事でわかること
- 一条工務店でリモコンニッチを打ち合わせ途中から追加できるか(我が家はできました。造作ニッチ+壁下地の見積は17,500円)
- マグマジック(マグネットボード)をやめた理由と施工込みの見積金額
- リモコン・コンセントの高さをどう決めたか(最終的な高さの実寸つき)
- ニッチ上部にコンセント+LANを仕込んでWi-Fiアクセスポイントを設置した構成
- ニッチにしたことで裏側の壁に起きた、想定外の影響
※あくまで我が家のケースです。商品や時期、担当者により対応は異なる可能性があります。
完成形:我が家のニッチはこうなった
ニッチは縦長の2連で、幅は左が320mm・右が270mmと左右非対称です(理由は後述します)。機器は狭い方の右側に集約していて、上から順にこう並んでいます。
- コンセント6口+LAN差込口(CAT6A)の一体型プレート
- インターホン(Panasonic)
- エコキュートのリモコン(三菱)
- エコキュートの無線LANアダプター(三菱・スマホアプリ連携用)
そして上部のLAN差込口から、ニッチのすぐ上の壁に付けたWi-Fiアクセスポイント(Ubiquiti U7 Pro)へLANケーブルで接続しています。

ニッチ上部の一体型プレートから、壁付けのU7 ProへLANケーブルで接続
左側のニッチは機器を付けないフリーの面で、今は温湿度計の置き場になっています。
きっかけ:床暖房ヘッダーボックスの移動で壁が空いた
もともとこの壁には、マグネットがくっつく下地材「マグマジック」(シンコール製。一条のオプション品ではなく、担当経由で見積を取って手配してもらうものでした)を貼る予定でした。ところが打ち合わせの途中で、床暖房の温水配管を分配するヘッダーボックス(HB)の位置が移動になり、壁の使い方を考え直すことになりました。
そこで設計士さんに、こう質問しました。
- この壁をニッチに変更できますか?
- そのうえで、マグマジックは貼れますか?
- 台所の奥にまとめていたリモコン類を、ここに持ってこられますか?
回答は「可能です。リモコン類も持ってこられます」。ただし1点だけ条件がありました。リモコンを設置する箇所にはマグマジックボードは貼れない(リモコンを避ければ施工可能)とのことでした。
翌日には設計士さんがニッチの参考図面を作って送ってくれました。このとき教えてもらったのが次の2点です。
- マグマジックには規格サイズがあり(450×450、300×600など)、これを使うかどうかでニッチのレイアウトが変わる
- ニッチの上下方向には高さの制限があるものの、その範囲内なら自由に位置を決められる
「自由に決められる」と言われると、逆に自分で決めなければいけない項目が一気に増えます。ここからが本番でした。
マグマジックをやめた理由:施工込みで1枚約3.1万円
当初の計画は、左右に分かれていない1つの大きなニッチの中に、マグマジック(750×600)を2枚貼るというものでした。板そのものの定価は1枚7,200円です。
ところが見積を取ると、施工まで含めた金額は1枚あたり約31,000円、2枚で62,000円になることが分かりました。さらに調べると、「マグネットの保持力がそこまで強くない」というWebの評判も目につきました。
板の値段だけ見て「7,200円ならアリかな」と思っていたので、施工込みの金額とのギャップは正直こたえました。6万円を出してまで貼りたいものではない、と判断して取りやめ、この壁は「リモコンを集約するニッチ」に方針転換しました。
中身の選別:「よく使うものだけ」を入れる
リモコン類を全部ニッチに集めると、それだけで壁が埋まります。我が家は「使用頻度の高いものだけをニッチに入れ、頻度の低いものは別の場所に設置する」という方針で選別しました。
たとえば、さらぽか関連のリモコン2台(デシカント空調のリモコンと、床冷暖房の温度設定・ON/OFFをする冷温水熱源機のリモコン)です。当初はシュークロークへ移そうと考えていましたが、担当者から「人目につかない場所だと、フィルターのお手入れ時期やエラーの表示を見落とす可能性がある」と指摘を受け、最終的には脱衣室の電気スイッチのそばに設置しています。
結果として、ニッチに残ったのは毎日使うインターホンとエコキュートのリモコン、そしてエコキュートの無線LANアダプターでした。
ニッチ上部のコンセント+LAN:アクセスポイントのための計画
このニッチでいちばんこだわったのが、上部のコンセント+LANです。
もともとの目的は、壁掛けのWi-Fiアクセスポイントをここに設置することでした。打ち合わせの途中では「空配管+取り出し口だけにして、将来自分でケーブルを通す」という案も検討しましたが、最終的にはCAT6AのLANケーブルまで配線してもらいました(電気図面の表記では「JCL6」。6がカテゴリ6Aの意味です)。あわせて、家中のLANケーブルもすべてカテゴリ6Aに変更してもらっています。
取り出し口の位置はニッチの最上部(中心がFL+2,000)。図面ではLAN取り出し口と3口コンセントが別々でしたが、現場の判断で、コンセント6口+LANが1枚にまとまった一体型プレートに変わりました。結果的にプレートが1枚で済み、見た目はすっきりしています。
今はこの差込口から、すぐ上の壁に付けたUbiquiti U7 ProへLANケーブルをつないでいます。配線は壁の表を通るので露出はしますが、差込口からアクセスポイントまで最短の距離で、白いケーブルなので悪目立ちはしていません。
※FL=床面の高さ。FL+2,000なら床から2,000mmです。
高さの決め方:スイッチや既存機器に「揃える」
機器の高さは、詳細図のやり取りを何往復かして決まりました。最終的な高さはこうです。
- コンセント6口+LAN一体型プレート:中心FL+2,000(ニッチ最上部・アクセスポイント用)
- インターホン:上端FL+1,500
- エコキュートのリモコン:中心FL+1,200(家の照明スイッチと同じ高さ)
- エコキュートの無線LANアダプター:中心FL+1,020(リモコンの下)
ポイントは、単体で「良さそうな高さ」を選ぶのではなく、基準になるものに揃えたことです。エコキュートのリモコンは当初もっと高い位置で提案されていましたが、「通常の照明スイッチと同じ高さ」に変更しました。毎日操作するものは、家中のスイッチと高さが揃っている方が迷いません。
無線LANアダプターは、設計士さんが確認してくれて「アクセスポイントの近くに」ということでこの位置になりました(この判断については、あとで正直な感想を書きます)。
コンセントは「足す」より「引く」判断もした
ニッチの詳細図には、当初コンセントが2か所ありました。上下の中央付近にもう1つ3口コンセントを置き、iPadなどを設置する構想だったのですが、詳細図を見ると想定していた配置が難しいと分かりました。
そこで「2つのコンセントが近いと、結局どちらかしか使わない」と考え、中段のコンセントは削除を依頼。あわせて、無線LANアダプターの位置もエコキュートのリモコンの下へ移動してもらい、縦のバランスを整えました。最終形では、コンセントは上部の一体型プレート1か所だけです。
コンセント計画というと「多めに付けておけ」という話になりがちですが、ニッチのような狭い面では引き算の判断も必要でした。
上棟後の想定外①:柱で左右非対称のニッチに
意外だったのは、上棟後に設計士さんの側から「ニッチの幅と形状について相談したい」と連絡が来たことです。設計士さんが室内を確認したところ、ニッチを設置する位置に柱があることが分かったのです。

建築中のニッチ予定壁。中央の柱を挟んで、左右2つのニッチに分割することになった
1つの大きなニッチにする案は柱を動かせない以上むずかしく、柱を挟んで左右2つに分割することになりました。当初は「左右同じ幅で」とお願いしましたが、広く取れる方は広めにと考え直し、最終的に左が320mm・右が270mm。機器やスイッチ類は狭い方の右側に集約しました。
図面上で決めたことが現場の状況で変わるのは、ニッチに限らず何度か経験しました。このあたりの「図面と現場のずれ」は別記事に詳しく書いています。
→ 関連記事:一条工務店の打ち合わせ内容が図面に反映されない?我が家で起きた9件の反映漏れと対策
上棟後の想定外②:ニッチで引っ込めたら、裏の壁が出っ張った
もう1つ、完全に想定外だったことがあります。
このニッチの壁の反対側は脱衣室で、上部には分電盤や切替盤がもともと設置されていました。工事が進んだある日、壁をニッチの分だけ引っ込めたことで、分電盤や切替盤につながるコードが壁の中に収まらないことが判明。結果、脱衣室側の壁を「ふかす」(前に出す)ことになりました。

ニッチの裏側=脱衣室。配線が壁内に収まらなくなり、分電盤・切替盤まわりの壁が手前に出っ張った。すぐ横は物干し金物
こちら側で壁を引っ込めたら、反対側の壁が出っ張る。字面にすると当たり前なのですが、計画時にはまったく想像していませんでした。さらに、脱衣室の壁が出たことで物干し金物の位置も影響を受け、洗濯物が分電盤側に当たってしまうため、金物の位置をずらすことになりました。
ニッチは「壁の厚みを使う」造作なので、裏側に何があるかまで含めて考える必要がある——これがこの家づくりで得た、ニッチに関するいちばんの学びかもしれません。
1年半住んでみて
良かった点
- 毎日使うインターホンとエコキュートのリモコンは、家の中心にまとまっていて使いやすい
- ニッチ上部のコンセント+LANは狙いどおりに機能した。アクセスポイントの配線も最短で済んでいる
- リモコンが壁のあちこちに散らばらず、LDKの壁面がすっきりした
正直、うまくいっていない点
- エコキュートの無線LANアダプターは、最初に設定してしまえば触ることがありません。「アクセスポイントの近くに」という理由でここになりましたが、Wi-Fiが届く場所なら、もっと目立たない位置でよかったと今は思っています
- 左側の広い方のニッチは、いまだに「いい使い方」が見つかっていません。今は温湿度計の置き場になっていますが、飾り棚として活かすには中途半端で、悩み中です
ニッチに入れた無線LANアダプターで何ができるかは、別記事にまとめています。左のニッチに置いている温湿度計の使い分けも別記事があります。
→ 関連記事:一条工務店のエコキュート、外出先からお風呂が沸かせる|無線アダプターでできること4つ
→ 関連記事:SwitchBot温湿度計5種類・全10台の使い分け
こんな人は注意
- マグネットボードとリモコンを同じ面にまとめたい人:リモコン設置箇所にはマグマジックを貼れないという制約がありました。また、板の定価(7,200円/枚)と施工込みの見積(約31,000円/枚)は大きく違うので、金額は必ず施工込みで確認することをおすすめします。
- 打ち合わせ終盤の人:我が家は電気図面の打ち合わせ中に相談してニッチ化できましたが、タイミングが遅いほど選択肢は狭くなると思います。実際、上棟後にできたのは「幅の調整」までで、位置の変更などはできない段階でした。
- ニッチの裏側を確認していない人:ニッチは壁の厚みを使います。裏側に分電盤・配線・収納などがある場合、我が家のように反対側へ影響が出る可能性があります。
FAQ
Q. リモコンニッチは一条工務店の標準ですか?費用は?
A. 我が家では打ち合わせ中の相談で追加した造作扱いで、見積では「造作ニッチ+壁下地」で17,500円でした。商品・時期により扱いは異なる可能性があるため、担当者への確認をおすすめします。
Q. ニッチの高さや幅は自由に決められますか?
A. 我が家の場合、上下方向には高さの制限がありましたが、その範囲内では自由に決められました。幅は柱の位置に左右され、我が家は上棟後に左右分割・非対称になりました。
Q. ニッチにLANやコンセントは必要ですか?
A. 何を置くか次第です。我が家はWi-Fiアクセスポイントの設置が目的だったので、上部にコンセント+LAN(CAT6A)を計画しました。将来の機器入れ替えを考えるなら、ケーブルのカテゴリを上げておく・コンセントとLANを一体プレートにまとめる、あたりは検討する価値があると思います。
まとめ
- 床暖房ヘッダーボックスの移動で空いた壁を、打ち合わせ中の相談でニッチに変更できた(見積17,500円)
- マグマジックは施工込み1枚約3.1万円(2枚で62,000円)で不採用に
- 中身は「毎日使うもの」に絞り、頻度の低いリモコンは脱衣室スイッチ横へ
- 高さは基準に揃えた:リモコンはスイッチと同じFL+1,200、コンセント+LANは最上部FL+2,000
- ニッチ上部のコンセント+LANで、Wi-Fiアクセスポイントを最短配線で設置できた
- 柱の制約で左右非対称(320mm/270mm)に。さらに裏側の脱衣室の壁がふかし壁になる想定外もあった
ニッチは「作れるか」より「何を入れて、どの高さに揃えるか」、そして「裏側に何があるか」まで決める作業でした。これから電気図面の打ち合わせに入る方の参考になれば嬉しいです。