一条工務店のさらぽか空調は本当に快適?SwitchBotで家中を1年実測した正直レビュー


「一条工務店の家は、家中どこでも温度差が少なくて快適」——カタログやSNSでよく見る言葉です。わが家もさらぽか空調(床冷暖房+デシカント除湿)を入れて一条で建てましたが、正直、住む前は「本当にそんなに変わる?」と半信半疑でした。

そこで、家じゅうにSwitchBotの温湿度計を10個以上設置して、1年以上ずっと記録してきました。この記事は、その実測データを誇張なしでそのまま公開するものです。良かったところも、正直イマイチだったところも、両方そのまま書きます。

※この記事は一施主が自宅で測った参考値であり、厳密な気象観測・実験ではありません。センサーには測定誤差があり、設置場所(日射・吹き出し口・高さ)によっても値は変わります。

結論:外が0〜29℃でも、室内はおおむね20〜28℃だった

先に結論です。下のグラフは、屋外と室内の主要な部屋の月平均気温を重ねたものです(入居前=旧居のデータは除外し、2025年3月以降の新居のみ)。

外気温と室内温度の1年間の比較グラフ。外気が0〜29℃で振れても、リビング・寝室・子供部屋は20〜28℃に収まっている

屋外は冬に最低マイナス0.5℃、夏は最高29.2℃まで振れていました。それに対して、リビング・主寝室・子供部屋は1年を通しておおむね20〜28℃の範囲に収まっています。外の寒暖差が約30℃あっても、室内はその数分の一しか動かない。これがさらぽか(全館空調)の実力でした。

なお、屋外の気温は、直射日光が当たらない家の北側に設置した防水温湿度計で測っています。エコキュート室外機の架台の側面に取り付け、雨も当たりにくい位置にしました。直射日光や雨が当たると外気温を正しく測れないので、置き場所には気をつけています。

家の北側、エコキュート室外機の架台の側面に設置したSwitchBot防水温湿度計

前の家と比べると、違いは一目瞭然だった

実はわが家の温湿度計の一部は、引っ越し前の家から使っていました。そのため「同じ温度計が記録した、前の家と一条の家」を並べることができます。

下は主寝室に置いている温度計のデータです。前の家でも寝室で使っていたもので、当時はエアコンを付けずに寝ていたため、冬はかなり冷えていました。

前の家の寝室と一条の寝室の室温比較。前の家は10〜18℃で乱高下、一条の家は床暖房で22℃前後で安定

  • 前の家の寝室(推定):日平均 約13.7℃(最低10.3℃)
  • 一条の寝室(床暖房):日平均 約22.4℃

同じ温度計なのに、平均で8℃以上違いました。前の家では冬の朝に寝室が10℃台まで冷えていたのが、一条に越してからは22℃前後で動かなくなった、ということです。

※旧居でのセンサーの設置場所は現在と完全には同じではないため、厳密な同条件比較ではありません。あくまで「同じ温度計で見た参考値」として捉えてください。引っ越し作業中(2月16〜23日ごろ)の不安定な値は除外しています。

リビング・寝室・子供部屋は通年でほぼ一定

居室はどこも安定していました。リビングには温湿度計プラスとProの2台を置いていますが、役割が違います。プラスはリビング自体の温湿度を測り、Proは離れた脱衣室と外の値をリビングで確認するための“表示係”です(脱衣室は洗濯物を干すので、湿度がちゃんと下がっているかをここで見ています)。リビング自体の温度は、年間を通して大きく外れる月はありませんでした。

リビングに並べたSwitchBot温湿度計プラス(左)と温湿度計Pro(右)

※写真の左が温湿度計プラス(リビング自体の温湿度)、右が温湿度計Proです。Proは上段に脱衣室、下段に外の値を表示しています。

子供部屋にはCO2センサー(温湿度計付き)を置いて、温度・湿度に加えてCO2濃度も見ています。換気のタイミングの判断に使っていますが、温度自体は他の居室と同様に安定していました。

子供部屋のSwitchBot CO2センサー。CO2濃度と温湿度を表示

正直な弱点:玄関の土間だけは冬に15℃台まで下がった

ここからは正直な話です。全館空調とはいえ、玄関の土間だけは明確に冷えました

玄関土間に設置したSwitchBot温湿度計プラス

データを見ると、土間は冬に月平均で15〜19℃まで下がり、居室より数℃低く、季節変動も大きめでした。わが家の土間は床暖房が入っておらず、面積も約3.6帖(自在棚のある部分が2.5帖+玄関を入ってすぐの部分が1.1帖)とやや広めです。床暖房がないうえに面積もそれなりにあるぶん、温度が下がりやすいのだと考えられます。あわせて、玄関ドアからの冷気も影響しているはずです。

なお、この温湿度計は窓の前に置いているため、窓で冷えた空気が降りてきてセンサーに触れ、実際の土間の空気より少し低めに出ている可能性もあります(今後、その影響を減らすために設置場所を少しずらして様子を見るつもりです)。とはいえ、土間が居室より冷えること自体は体感とも一致しています。

「全館だから家中まったく同じ」ではなく、土間のような場所は別格に冷える、というのが実測した正直な感想です。

玄関まわりの間取りや収納については、こちらの記事でも触れています。

玄関の土間収納の実例はこちら(自在棚でキャンプ道具も収納)

脱衣室は冬でも寒くなかった(ヒートショック対策として安心)

逆に良かったのが脱衣室です。

脱衣室に設置したSwitchBot温湿度計プラス

冬でも居室並みに暖かく保たれていて、入浴前後の急な温度差(ヒートショック)を感じにくい環境でした。脱衣室を寒くしない、というのは、数字で見ると改めて安心材料だと感じます。

なお、浴室の洗い場にも床暖房が入っているため、脱衣室から浴室までずっと寒さを感じにくいのは、体感として大きなメリットでした(浴室内は今回測定していないため、これは数値ではなく体感としての話です)。

脱衣室はランドリー化もしているので、その使い勝手はこちらにまとめています。

脱衣所をランドリー化した実例はこちら

おまけ:ネット機器の物入れは、年中28〜34℃の「暑い場所」だった

最後におまけです。家のネットワーク機器(Ubiquiti Dream Machine SE)を置いている物入れの中にも、防水温湿度計を入れています。

物入れ内のSwitchBot防水温湿度計とDream Machine SE

ここは機器の発熱で、夏は34℃前後、冬でも28℃前後と、年間を通して家の中でいちばん暑い場所になっていました。湿度は30%台と低め。閉じた物入れにネット機器を入れると、思った以上に熱がこもる——というのが数字で見えました。熱がこもる場所の見守りには、防水温湿度計が便利です。

まとめ:さらぽかの「家中一定」は、わが家では実データでも本当だった

1年以上の実測をまとめると、こうなります。

  • 外気は0〜29℃で振れても、居室はおおむね20〜28℃で安定していた
  • 前の家の寝室(冬は10℃台)と比べると、一条の寝室は22℃前後で別世界だった
  • ただし玄関土間だけは冬に15℃台まで下がり、全館でも場所による差はあった
  • 脱衣室は冬でも暖かく、ヒートショック対策として安心だった

カタログの「快適」を鵜呑みにせず、自分の家で測ってみて、わが家の場合は「思っていた以上に本当だった」というのが結論です。これから家を建てる方にとって、住んだあとの体感は最後まで分かりにくい部分だと思います。複数のハウスメーカーの間取りや仕様をまとめて比較してみると、自分に合う「快適さ」の正体が見えてきます。


この記事の温湿度データは、SwitchBotアプリからCSVをエクスポートし、筆者がグラフ化したものです。測定はあくまで自宅での参考値であり、製品性能や住宅性能を保証するものではありません。