一条工務店のHEMS、太陽光・蓄電池ありなら不要かも|アプリのパワーモニターでわかること


家中の電力や機器の状態を全部把握できたら面白そうだと思い、私から営業の方に「HEMS(ヘムス)って導入できますか?」と聞いてみました。

打ち合わせ時にもらった見積りは、電力測定ボックス・クロスゲートウェイ・ACアダプター・USB通信アンテナのセットで85,000円、さらにエコキュート連携用のアダプターが21,700円。合計すると約10.67万円でした。

結局、私はこのHEMSを導入しませんでした。理由は単純です。太陽光発電・蓄電池を導入すると、それに付帯して電力測定機器を一条が無料で設置してくれ、専用アプリ内の「パワーモニター」という画面で電力の状況を無料で見られることがわかり、それだけで十分だったからです。

この記事では、

  • HEMSを検討した経緯と実際の見積り金額
  • アプリのパワーモニターで何がわかるのか(実際の画面付き)
  • 1年間のデータから見えた発電・消費の傾向
  • HEMSが向いている人・パワーモニターで十分な人

を、実際に住んでいる立場から正直にまとめます。

※この記事は太陽光発電・蓄電池を導入した一条工務店の家を前提にしています。太陽光・蓄電池を導入しない場合、ここで紹介するパワーモニターの機能は使えないと思われます(未確認)。

HEMSを検討した経緯

家中の電力や機器の状態を一括で監視できたら面白そうだと思い、打ち合わせの中で営業の方にHEMSについて聞いてみました。「最近はあまり採用する人がいないですね」と言われつつも、見積りは出してもらえました。

見積りは次の内容でした。

項目金額(税抜)
電力測定ボックス、クロスゲートウェイ、LANケーブル、ACアダプター、USB通信アンテナ85,000円
エコキュート(三菱電機製)連携アダプター21,700円
合計106,700円

HEMSを導入すると、エコキュートやエアコンなどの機器にアダプターを取り付けて、アプリから個別に操作・連携ができるようになるとのことでした。ただ、アダプターは機器ごとに追加費用がかかる仕組みで、最終的にいくらになるかは打ち合わせの中でも詰めきれませんでした。

実際に見積り金額を見て、「ちょっと興味があるから」という理由で導入するには高すぎると感じ、採用しませんでした。

アプリのパワーモニターで十分だった

HEMSを見送った後、太陽光発電・蓄電池を導入すると、それに付帯する形で電力測定機器が無料で設置され、専用アプリの「パワーモニター」という画面で電力の状況を無料で見られることがわかりました。機器の費用もアプリの費用もかかりません。

HEMSが「家中の機器を個別に操作・連携させる」ためのシステムだったのに対し、パワーモニターは「家全体の電力の流れを見える化する」ためのものです。目的が違うので単純な代替にはなりませんが、私が知りたかった「今どれくらい電気を使っている・創っているか」は、このパワーモニターの画面だけで十分に把握できました。

太陽光発電を入れるにあたって色々と調べる中で、昼間に発電した太陽光の電気を使ってお湯を沸かせる仕組みがあることも知りました。営業の方に「これってできますか?」と聞いたところ、最初は「できないですね」という回答でした。その時点では、無線アダプター自体がまだ一条の設定品に入っていなかったようです。

ただ、ちょうどそのタイミングで無線アダプターが新しく設定品として追加され、エコキュートに取り付けることで同じような使い方ができるようになりました。もしかすると、導入できた時期としては早い方だったのかもしれません。

エコキュートの無線アダプターを実際に使って何ができるかは、別記事で詳しくまとめています。

アプリのパワーモニターで何がわかるか

一条工務店の公式アプリ「住まいのサポートアプリ(i-サポ)」内に「ICHIJO POWER MONITOR」というメニューがあり、ここから電力測定機器が計測した電力の状況を確認できます。

アプリのホーム画面・パワーモニターのアイコン

タップすると、リアルタイムの状況がひと目でわかる画面が出てきます。

パワーモニターのトップ画面

ここで見られるのは、

  • 発電:太陽光パネルが今どれくらい電気を創っているか
  • 消費:家全体が今どれくらい電気を使っているか
  • 売電・買電:電力会社に売っている/買っている量
  • 蓄電池:充電・放電の状況とバッテリー残量(%)
  • 自給率:消費した電気のうち何%を自前でまかなえているか

の6項目です。さらに「本日」「今月」「発電開始から」の3つのタブで集計を切り替えられます。

今月タブの集計

発電開始からタブの集計

「発電開始から」を見ると、創った電気が約21,949kWh、売った電気が約14,262kWh、使った電気が約12,962kWhとなっていて、自給率は169%でした(2026年6月時点)。これは消費した電気の1.69倍を自前で発電できている、という意味です。

グラフで見る1日の動き

アプリでは、過去のデータを1時間単位のグラフで見ることもできます。下のグラフは快晴だった6月のある日の、発電・消費・売電・買電・充放電と蓄電池残量(%)をあわせて表示したものです。

1日の電力と蓄電池残量グラフ

朝4〜5時頃から電気を創り始め、6〜7時台には充電が大きく伸びて、蓄電池残量(紺色の折れ線)が一気に立ち上がっています。8時台にはほぼ満充電(100%近く)に達し、それ以降は創った電気がそのまま売電に回っているのがわかります。

創った電気のピークは午前10〜13時台で、いずれも約10kWh近くまで達しました。消費は1日通して1〜2kWh程度で安定しているので、創った電気が消費を大きく上回るこの時間帯は、ほぼそのまま売電に回っています。

17時を過ぎると創った電気の量が急激に落ち、蓄電池残量も右肩下がりに。18時以降は放電に切り替わり、深夜は消費の大半を放電でまかなっている様子が見えます。

月次データで見る季節の変化

入居から1年あまりのデータを月単位で並べると、季節によって創った電気の量が大きく変わることがわかります。

月別の発電・消費・売電量

※2025年2月は入居が月の中旬だったため、1ヶ月分のフルのデータではありません。そのため、このグラフには含めていません。

2025年3月以降で見ると、冬場(12〜2月)は創った電気が少なく、消費がそれを上回る月もある一方、夏に向けて発電量が大きく伸び、7月には2,226kWhまで達しました。売った電気の量も、創った電気にあわせて夏に増える傾向が見えます。なお2026年6月以降のデータはまだ蓄積中のため、ここでは確定した2025年3月〜2026年5月の範囲のみを載せています。

HEMSが向いている人・パワーモニターで十分な人

ここまでの実体験から、私なりの整理です。

パワーモニターで十分な人

  • 太陽光・蓄電池を導入する予定で、家全体の発電・消費・自給率をざっくり把握したい人
  • 個別の家電を細かく自動制御したいわけではない人

HEMSが向いていそうな人

  • 太陽光・蓄電池を導入しない予定、またはエアコンなど複数機器を個別に細かく制御・連携させたい人
  • 機器ごとの消費電力を分けて把握したい人(パワーモニターは家全体の数値のみ)

私の場合は「電気がどれくらい創れて、どれくらい使っているか」をざっくり知りたいだけだったので、追加で10万円以上かけてHEMSを入れる必要はありませんでした。同じように太陽光・蓄電池を検討している方の判断材料になれば嬉しいです。